なぜ、犬をしかる行為はダメとされているのか解説します [犬のしつけ]
【罰を与えるのはギャンブル】
なぜ、犬を叱りつける行為はNGとされているのでしょうか?
飼い主にとっての望ましい行動を犬に伝えるには、時間も手間もかかります。
時間や手間がかかるということは、それだけ骨の折れる作業だと解釈することもできます。
できれば時間や手間がかからない即効性の高いしつけを行いたいと思っている飼い主が多くいます。
そのなかでも即効性が高そうに思えるものが「叱るしつけ」です。
叱れば一時的に問題が解決するので、その場で解決するなら「叱ったほうがいい」と飼い主が考えてしまうのも仕方がありません。
飼い主が罰を使いたくなる理由は、罰を与えたときに一時的な抑止力が働き、しつけが成功したような錯覚に陥ってしまうからです。
なので、罰を与えることは効果があることだと解釈してしまい、有効な手段であると勘違いしてしまうのです。
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【怒るも叱るも犬からしてみれば、どれも同じ罰】
叱るという言葉の意味を調べると、「目下の者の欠点を強くとがめ戒めること」と、ありました。
つまり、叱るという言葉は積極的に罰を与えるという意味があり、場合によっては体罰も辞さないというニュアンスがあることが分かります。
感情的に頭ごなしにヒステリックになって怒るわけではないのだから、犬のことを大事にしているんだったら叱っても良いのではないか?
そんなふうに考える飼い主さんもいらっしゃるかもしれません。
ですが、怒ると叱るの定義の違いなんて犬には到底理解のしようがないことです。
ですから、叱るにしろ怒るにしろ、犬の立場から考えると、飼い主に罰を与えられたということには変わりはないことが分かります。
【罰を与えることによって起きる怖い弊害】
一昔前に、大型犬の飛びつき行為をやめさせるために犬の足を踏むというしつけ方法がありました。
私からしてみれば考えられない行為ですが、いまも足を踏んで飛びつき行為をやめさせるしつけを行っている飼い主さんが多くいるようです。
ですが、こういった行為は根本的な解決策にはならず、その場しのぎの対処療法にしかなりません。
例えるならば、寝不足で頭が痛くなったときに飲む頭痛薬のようなものです。
たしかに、犬の足を踏むことで飛びつきが治るケースもあるかもしれません。
ですが、その場で叱って罰を与えるしつけは結果が予測できないギャンブルの要素が多分に含まれています。
足を踏んだことで飼い主には飛びつかなくなったけど、他の人に飛びついてしまうようになったりする可能性があります。
飛びつきがなくなった代わりに、吠えるようになったり、飼い主から逃げるようになったり、噛み付くようになったりといった悲しい副作用的な要素が罰を与えるしつけには沢山入っているのです。
罰を与えることで犬の心が傷つき、飼い主との信頼関係にヒビが入るくらいなら、その場の勢いに任せて頭ごなしに叱らないほうが賢明なのが分かります。
罰を与えることは簡単ですが、罰を与えてしまったことによってでてくる副作用を解消するのは至難の業です。
そういったリスクを背負うくらいだったら気長に根気よく手間ひまをかけて「ほめるしつけ」を実施したほうが良いと私はそう思っています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました\(^o^)/
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タグ:罰
2017-06-02 03:26
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